MONTHLY REPORT · 2026 年 6 月号
データ責任者の 3 つの役割と、データの流れの設計
AI/DX 現在地レポート ・ 公開 2026-07-05
AI 導入が壁にぶつかるとき、足りていないのはツールより、データの責任者であることが多いと感じています。今号は、DSS2.0 のデータ関連スキルを中堅企業の現場に置き換えます。データスチュワード、データエンジニア、データアーキテクトの 3 つの役割は、社内の誰にあたるのか。顧客案件から社内の新しい基盤づくりまでの開発記録をもとに、データの流れを先に設計する理由を書きます。
今月の DSS2.0 翻訳
今月の DSS2.0 翻訳:データ活用で迷うのは「責任の線引き」
中堅企業がデータ活用でつまずくのは、多くの場合、誰がどのデータに責任を持つのかが決まっていないときです。DSS2.0 のデータ関連スキルを現場に置き換えると、3 つの役割に分けられます。データスチュワードは、これまで人の頭の中にあった知識をルールにし、AI が読み違えない辞書を作ります。データエンジニアは、Webhook や OCR の突き合わせのように、データがどこからどこへ流れるかを設計します。データアーキテクトは、技術の負債をためないための、長い目で見た基盤の図を描きます。人数をそろえる前に、この 3 つの線を先に引いておくことをおすすめします。
この観点で、自社の現在地を 5 分で診断する
「データ整備」を含む 5 軸で、自社の現在地を数値化します
今月スポットライトする役割(DSS2.0)
自社に置く役割と、外から補う役割から、現在地を読む
データスチュワード
中小企業で言うと:散らばった顧客・請求データの品質とルールを守る人。
なぜ今月:業務データの意味と品質を守る役割です。中堅企業では、これまで人の頭の中にあった知識をルールにし、AI が読み違えない辞書を作ります。専門職を雇う前に、現場のベテランが最初に担うとよい役割だと思います。
最初の一歩:主要データ(顧客・請求・案件)の置き場所と更新者を一覧化する。
今月の論点
AI 導入の次の段階で、多くの会社が「データ」でつまずきます。Lab でも、顧客案件 A の決済の同期や、顧客案件 B の製造業の DX で、データの流れが途切れると AI がうまく働かないことを、改めて確かめました。今号は、DSS2.0 のデータ関連スキルを中堅企業の言葉に置き換え、誰が何をすればよいかを整理します。
本レポートの読み方・出典
このレポートは、経済産業省・IPA などの公開資料をもとに、中小・中堅企業の経営の現場向けに FiveVai が読み替えたものです。公的な資料の要約というより、自社の現在地を考えるための、実務に寄せた読み替えとしてお届けしています。
- 経済産業省 公開資料
- IPA デジタルスキル標準(DSS2.0)
- FiveVai 社内 PoC 観察ログ
数値・制度・定義は、出典の資料を優先してください。FiveVai の見解は、実務に当てはめるための解釈として載せています。