Fv Profitview
案件管理・勤怠・PC活動ログを1つのDBに統合し、プロジェクト別利益とメンバー別生産性を毎朝自動で可視化するOpsダッシュボード。
このPoCから得た実装知
- 1案件管理SaaSと勤怠SaaSの「名前の揺れ」を吸収するエイリアス機構と重複マージが、統合基盤の要になる
- 2売上按分は「工数比で割る」だけでは足りない。貢献ウェイト係数(contribution_weight)を工数エントリに持たせることで実態に合わせた補正が効く
- 3Vercel Cronは300秒タイムアウトがある。board同期・財務計算・メンバー寄与計算の3ジョブに分割して各タイムアウトを回避した
- 4管理会計の粒度設計(セグメント → プロジェクト → メンバー)は、後から追加するとDB設計の見直しコストが高い。初期フェーズから3層を意識しておくべきだった
- 5シャドーIT診断(PC活動ログのツール使用実績をAI利用ガイドラインのL1〜L4に分類)は、ツールマスタのCRUDとセットにすることで実用になった
判断材料
- AI 権限レベル
- 見るだけAI
- 想定対象部門
- 経営企画PM経理
- 扱うデータ
- 案件管理ツール(board)勤怠・給与(freee HR)PC活動ログ(eye247)工数CSVSlack
- 人間の承認
- 不要(閲覧・通知のみ)
- 失敗時の止め方
- 閾値を超えた場合のSlack通知のみ。データの自動書き換えは行わず、変更操作はすべて人が画面から実行する
- 導入難易度
- 4 / 5
- 初期導入期間
- Phase 1(基本P/L可視化)から段階的に拡張する構成
- 必要な社内担当
- board管理者freee HR管理者eye247管理者PM(工数入力担当)
- 連携対象 SaaS
- board(案件管理)freee HR(勤怠・給与)eye247(PC活動ログ)Slack
- 最小構成
- board API + 工数CSVの手動アップロードから開始
- 横展開先
- プロジェクト別P/L管理メンバー稼働管理セグメント別管理会計シャドーIT診断
このPoCが向いている会社
以下に1つでも当てはまる会社では、効果が大きい。
- 複数の案件管理・勤怠・工数ツールを使っており、月次の利益計算に手作業が発生している
- プロジェクト別・メンバー別の収益貢献を経営者・PMがリアルタイムで把握したい
- FDE(月額常駐型)と受託開発が混在し、契約形態ごとのP/L管理が煩雑になっている
- eye247などPC活動ログを持っているが、稼働分析やシャドーIT診断に活かしきれていない
- 事業セグメントを切って管理会計をしたいが、専用システム導入コストに踏み切れていない
経営インパクト
案件管理・勤怠・工数が別SaaSで分断され、月次のプロジェクト別P/L集計が手作業になっていた
毎朝6:30のCronでboard情報を自動同期し、工数CSVをアップロードするだけでプロジェクト別粗利・メンバー別生産性・全社P/Lが揃う
- 減ったリスク
- 粗利率低下・稼働率低下・残業超過をアラート閾値で自動検知しSlack通知。見落としによる対処遅れを減らす
- 判断の改善
- プロジェクト別粗利率をリアルタイムで参照できるため、赤字案件の早期対処と次期見積の根拠が数字で持てる
- 横展開できる型
- board × 工数CSV × 時間単価によるP/L自動計算パターン、セグメント×プロジェクト×メンバーの3層管理会計スキーマ
このデータがあれば、これができる
- ▸board APIキー(案件・請求の自動取得)
- ▸工数CSV(月次手動アップロード)
- ▸メンバー時間単価(設定画面で手入力)
- ▸プロジェクト別月次P/L(売上・原価・粗利・粗利率)
- ▸メンバー別稼働率・売上貢献額
- ▸粗利率低下・稼働率低下のSlackアラート
- ▸月次全社レポートのSlack自動配信
- ▸freee HR 勤怠・給与CSV(時間単価の自動算出)
- ▸eye247 CSV(PC活動ログ・ツール使用実績)
- ▸セグメント予算(管理画面で登録)
- ▸固定費(人件費以外のコストを配賦)
- ▸事業セグメント別管理P/L(直接原価 + 固定費配賦後)
- ▸FDE契約別KPI(継続率・LTV・担当者別粗利)
- ▸メンバー別活動カテゴリ分析(開発/コミュニケーション/PM等の比率)
- ▸シャドーIT診断(未許可ツールの使用実績とデータ分類L1〜L4)
- ▸予実対比(セグメント別・月次)
Pain — どんな痛みがあったか
- 今月どのプロジェクトがいくら稼いでいるか即答できない
- セグメントや事業ライン別の収益を見る手段がない
- FDE(月額常駐型)と受託の利益率差を比較できていない
- 案件の工数が増えて粗利が下がっているのに気づくのが月末
- メンバーがどの案件に何時間使っているか俯瞰できない
- 見積の精度検証に使える過去実績がない
- board・freee・工数Excelが連携しておらず毎月手集計
- 勤怠と工数を突き合わせた稼働率の計算が属人化している
- eye247のPC活動ログが個人の確認以外に活用されていない
Intent — なぜ作ったか
案件管理(board)・勤怠(freee HR)・PC活動ログ(eye247)という既存SaaSのデータを1つのDBに統合し、プロジェクト別の利益と個人の生産性を経営者・PMが日次で参照できる状態を作る。全SaaSの完全自動連携を目指すより、boardのAPI自動同期と工数CSVの手動アップロードを組み合わせる現実解から始め、使いながら自動化範囲を広げる方針をとった。
最初の1週間でやること
- board APIキーを発行し、案件・請求の自動取得を確認する
- 直近1ヶ月の工数CSVをアップロードし、案件紐づけを確認する
- メンバーの時間単価を設定画面で入力する
- プロジェクト別粗利率の一覧を経営者・PMで見て閾値を決める
- Slack通知の宛先チャンネルを設定して異常検知を有効にする
やらないこと
- 最初からすべてのSaaSをAPI連携しようとしない(工数CSVの手動アップロードから始めて十分)
- メンバー別の売上寄与をそのまま評価指標に使わない(工数比の按分はあくまで参考値)
- シャドーIT診断の結果をいきなり制限の根拠にしない(まず実態把握から)
費用対効果の考え方
- 月次P/L集計の手作業時間
- 赤字案件の発見遅れによる損失
- 稼働率の把握遅れによる人員配置の非効率
- eye247ライセンス料の活用効果(ログを経営管理に転用)
複数SaaS統合型の内製管理会計プラットフォーム
board・freee・eye247がバラバラに動いている会社が、毎朝プロジェクト別利益を確認できるようになる。
導入前チェックリスト
商談前に、自社側でこの 5 点を確認しておくと検討がスムーズに進む。
boardで案件・請求を管理しているか
board APIキーが発行できれば同期を自動化できる
工数(誰がどの案件に何時間使ったか)を月次で集計しているか
Excelやスプレッドシートのデータでも取り込める
メンバーごとの時間単価(人件費÷稼働時間)が把握できているか
freee HRの給与CSVから自動計算することも可能
プロジェクト別の粗利率を今すぐ答えられるか
答えられない場合がこのツールの一番の導入動機になる
eye247(またはPC活動ログツール)を導入しているか
なくても基本P/Lは動く。eye247があるとシャドーIT診断と活動分析が追加で使える